2020年10月25日

特別な場所でつくる家族のヒストリー【想い出アミーゴインサイドストーリー⑰】

おはようございます。先日、映画「浅田家」を観てきました。

自身の家族を被写体に、それぞれが「なりたかったもの」「やってみたかったこと」をテーマにユニークな家族写真を撮り続けてきた写真家・浅田政志さんの実話を基に作られた作品です。

家族の絆や写真の価値について改めて考えさせられる内容でした。
笑いあり・涙あり、写真好きでなくてもエンドロールまで楽しむことができるおすすめの映画です。

「鬼滅の刃」もいいけど、アミーゴはぜひ「浅田家」を観に行ってください。


それでは、本日もアミーゴと育む素敵な想い出にまつわるインサイドストーリーをご紹介させていただきます。

はじまり、はじまり……



「特別な場所でつくる家族のヒストリー」




年に1度、必ず某観覧車に、お越し頂けるご家族がいました。
このご家族様に私が接遇した時は、ご夫婦とお子さま二人の4人家族でした。

乗車前に撮影のご案内をしていると、お父さんが「ちょっと待ってもらえますか?」と慌てた様子で言われました。

幼稚園ぐらいのお子さまと赤ちゃんをお連れであった為、具合でも悪くなったのかと思い心配していると、ご家族3人でその場にしゃがみこまれました。

みんなでお父さんのカバンの中をまじまじと覗き込んでいます。

旅行中に何かなくされたのかな?と心配になって「どうかなさいましたか?」と声をかけたタイミングで、ご家族が立ち上がりました。

そうすると、ご家族それぞれの手に3枚の写真を持っています。

何が起きたのか最初は全く理解できませんでしたが、お客様が手に持っている写真をよく見ると、それは過去に観覧車で撮影された記念写真でした。

あまりに突然過ぎて驚き、声がうわずった状態で「以前ここでお撮りいただいた写真ですか?」とお伺いすると、お父さんが笑顔で私に説明してくださいました。




お父さんが手にしている写真は、お二人がまだ結婚する前にデートの写真。

お母さんが手にしている写真は、結婚されて2人で記念に撮られた写真。

お子さまが手にしている写真は、ご本人が生まれて初めて観覧車に乗った時の記念の写真。

そして、今回は2人目のお子様が生まれた記念に撮影して欲しいとのことでした。









年季の入った歴代の記念写真は、私がここで勤務をする前に撮られた写真です。

ご家族の想いや歴史が詰まった記念写真を見て、少し涙が出そうになりました。

自分自身が、このご家族の想い出作りに携わってきた訳ではないのですが、想い出を大切にしてくれているお客様への感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。

そして、4枚目となる家族の記念写真、心を込めてシャッターを押しました。

それからも、このご家族様との関係は続き、何と6人家族になるまで、このご家族の想い出作りに携わらせていただきました。

私達が撮った記念写真が、ご家族のヒストリーとなって、ずっと繋がっていく想い出になること。

このご家族から教えてもらった「想い出の価値」を忘れずに、後輩にも語り継ぎ価値ある仕事の大切さを教えて行きたいと思います。





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